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2012

生命が存在する可能性のある太陽系外惑星ランキング

CATEGORY未分類
Wikipediaで太陽系外惑星の記事を作成していたときに面白そうなものを見つけたので紹介。

ここのところケプラー22bグリーゼ667Ccといった生命が存在可能と目される太陽系外惑星の発見が相次いでいるわけだが、プエルトリコ大学アレシボのPlanetary Habitability Laboratory (PHL) というところが、しばらく前から Habitable Exoplanets Catalog という生命が存在する可能性のある太陽系外惑星のランキングを公開している模様。

現在存在が確認されている惑星だと、2012年3月時点のランキングは、
Current Potential Habitable Worlds (2012/3/12) from UPR Arecibo / PHL

となっている。赤色矮星系で連星系の惑星がトップとか、一昔前なら天文学者が血反吐を吐きそうな内容であるw
一時期話題になったグリーゼ581gについてはもう無かったこと扱いになってるようだ。

このランキングは、Earth Similarity Index(ESI, 地球類似性指数)という基準に基づき作成されているという。
上記画像の惑星名の下に書かれている数値がそれであり、0~1の数値で表され、1が地球に相当する。
この数値はある惑星が地球とどの程度似ているかを表しており、ESIが0.8~1.0なら、大気により温暖な気候が保たれた地球に似た岩石惑星を意味する。
ESIの数値は、惑星の半径, 密度, 脱出速度それに表面温度から決定される。

詳細データには未確認の惑星や巨大ガス惑星が地球型衛星を持つと仮定した場合のランキングも掲載されており、未確認の惑星のトップKOI-494.01にはなんとESI=0.99という第二の地球としか言えないような高い数値が掲げられている。
また、巨大ガス惑星でもHD 28185 b等に衛星があればそのESIは0.88にもなるようだ。
(もちろん後者は、半径や密度が適切な衛星を仮定しての計算だから、高い数値になり易いというのはあるのだろうが。)
太陽系外惑星は3回観測が成功したら存在が確認できたとみなす、というルールがある(?)ようなので、KOI-494.01の存在が確認されたとなれば、大きな話題となりそうである。


なお、これらのページにはESI以外にも、その計算に用いられると思われる色々な数値等が記載されている。
分析手法の解説として各値の説明が記載されているため、以下それらを翻訳してみることにする。

Habitable Zones Distance (HZD)

名前のとおり、ある惑星の軌道がその恒星のハビタブルゾーン (HZ) の中心からどの程度離れているかを表す。0がハビタブルゾーンの中心を意味しており、より恒星に近いほどマイナス、離れるほどプラスの値となる。数値が-1~+1の範囲内であれば、惑星はハビタブルゾーンの中に存在していることになる。HZDは恒星の光度と温度、並びに惑星の軌道長半径から決定される。

(訳注、この画像だと金星の辺りが-1、火星のだいぶ外側が+1のようなので、諸説あるハビタブルゾーンの概念の中ではかなり広めにとっているようにみえる。)

Habitable Zone Composition (HZC)

ある惑星の組成が生命の存在に適しているかを表す。数値が-1~+1の範囲内であれば、惑星は鉄-岩石-水のmixから構成されていることになる。値が-1以下であれば死んだガス惑星のコアのような高密度の鉄で出来た天体を、+1以上であれば天王星や海王星、木星や土星のようなガス惑星を意味する。0に近いほど生命の存在に適した環境となる。HZCは惑星の質量と半径から決定される。

Habitable Zone Atmosphere (HZA)

ある惑星の大気が生命の存在に適しているかを表す。数値が-1~+1の範囲内であれば、惑星の大気は二酸化炭素や酸素、窒素、水蒸気、アンモニアやメタンといった生命の素材として重要な物質を含み、かつ熱を保持するのに十分な量が存在していることになる。値が-1以下であれば大気は極めて薄いか存在しておらず、+1以上であれば水素とヘリウムが大部分を占めるガス惑星のような大気を意味する。0に近いほうが生命の存在に適した環境とは限らない。HZAは惑星の質量と半径、軌道長半径、それに恒星の光度から決定される。

Standard Primary Habitability (SPH)

ある惑星の気候が一次生産者(植物)の生息に適しているかを表す。0~1の数値で表され、1が最も適した状態を表す。SPHの数値は、惑星の表面温度ならびに湿度から決定されるが、太陽系外惑星においては通常は温度だけが利用可能なパラメータであり、水は存在するものと仮定して算出する。

Planetary Class (pClass)

惑星をその温度と質量の組み合わせによりいくつかのカテゴリーに分類したもの。温度による分類は hot(暑い), warm(温い), cold(寒い)の3ランクからなり、これは惑星の軌道とHZの位置から決定される。質量による分類は asteroidan(小惑星サイズ), mercurian(水星サイズ), subterran(火星サイズ), terran(地球サイズ), superterran(スーパーアース), neptunian(海王星サイズ), jovian(木星サイズ)の7ランクからなる。この分類は、太陽系外惑星だけでなく太陽系の惑星やその衛星にも適用できる。

Habitable Class (hClass)

HZ内に存在する惑星をその温度によりさらに細かく分類したもの。hypopsychroplanets (hP), psychroplanets (P), mesoplanets (M), thermoplanets (T), hyperthermoplanets (hT) の5ランクからなる。これらのランクは微生物が生存できる温度により分けられている。クラスMの惑星は生命の存在に必要な表面温度(0~50℃)を持っていることを意味する。それ以外のカテゴリは極限環境に生きる生命であれば存在可能な環境であることを意味する。なお、クラスNHはその惑星がHZ内に位置していないことを意味する。


以上翻訳終わり。惑星について得られる情報が限られる現状では、どうしても恒星の活動と軌道・質量からの推定となってしまいがちであり、誤差もかなり大きそうと考えざる得ない。
とはいえ、50以上の生命が存在する惑星候補が見つかっている以上、どこかしらの惑星に生命が存在すると考えても最早間違いではないだろう。
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Tag: 宇宙 太陽系外惑星

6 Comments

honeplus  

4/25のアップデート

> 04/25/2012: We updated the Kepler data with revised planetary and stellar parameters from Muirhead et al. (2012). This reduced the number of potential habitable exoplanets from 45 to 28 candidates.

4/25のアップデートで惑星候補がガッツリ減った模様。紹介した KOI-494.01 も消えており、存在が確認されている惑星についても微妙に数値が上下しているようです。
太陽系外惑星の観測は難しく、この研究自体もまだまだ発展途上なんでしょうな。

2012/05/08 (Tue) 11:20 | EDIT | REPLY |   

永野高英  

生命が存在する可能性がある太陽系外惑星

他の太陽系外惑星についても追記してください。

2017/03/25 (Sat) 11:16 | EDIT | REPLY |   

honeplus  

To 永野高英さん

このページはランキングの算出方法の紹介なので、個別の太陽系外惑星については、Wikipediaとかを見て頂いた方がよろしいかと思います!
(というか、私もガンガンWikipediaの方で惑星の記事に書き足しておりますので。)

・TRAPPIST-1
https://ja.wikipedia.org/wiki/TRAPPIST-1
・プロキシマ・ケンタウリb
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%AAb

2017/03/25 (Sat) 11:28 | EDIT | REPLY |   

永野高英  

To honeplusさん

ああそうですか。

2017/03/25 (Sat) 13:12 | EDIT | REPLY |   

永野高英  

ESIの計算方法

ESIの計算方法を教えてください。

2017/03/27 (Mon) 18:38 | EDIT | REPLY |   

honeplus  

To 永野高英さん

PHLのサイト内に計算式があります。こんな感じです。
http://phl.upr.edu/projects/earth-similarity-index-esi

2017/03/27 (Mon) 21:51 | EDIT | REPLY |   

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