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2010

『ポストヒューマン誕生』の感想

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ずっと読みかけで放置してた『ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき』を読み終えたので感想。
2005年の本だけど、そこは気にしない方針で(^^;
(リンク先はAmazonだけどNotアフィリエイト)

本の内容としては、技術的特異点とか収穫加速の法則というものを中心に扱っていて、それらの詳しい説明はリンク先のWikipedia辺りを見てもらった方がいいと思われるが、要約すると
  • 科学技術は、技術の進歩がさらなる進歩を呼び、指数関数的に進化していく。
    → 収穫加速の法則
  • コンピュータの処理能力は増大を続け、2045年までにはもはや今の人類には想像もできない世界がやってくる。
    → 技術的特異点
というような話。
この収穫加速の法則というのには、単に科学技術が進歩してというだけではなく、産業の発展がさらなる投資を呼び研究が加速する、というようなニュアンスも含んでいる。
それどころか、生命の進化や文明の誕生/発展という歴史全てにも適用されるとしている。
ムーアの法則をイメージするが、実際に収穫加速の法則の一例としてムーアの法則が挙げられている。)

そして指数関数的に進化が進んだ結果、ついには人間を超えた存在が文明を担っていく時代が遅くとも2045年までには来るとしている。


で、感想としては・・・細部に異論はあるものの、全体としては支持したいと思える内容だった!
科学技術万歳で、21世紀になってからすっかり失われていた未来への希望が感じられる!
(受け取り方によっては絶望かもしれないがそれはともかく。)

この本では、今後の進化の中心となる技術としてGNR(遺伝学,ナノテクノロジー,ロボット工学)を挙げており、2030年代の初頭には体の大半を人工的なものに置き換えたバージョン2.0の人間が誕生するなどの未来予測をしている。
そして、2045年までには人類をはるかに超えた知能(人工知能か、人間をコンピュータに取り込んだものかはともかく)が世界を担っていくようになるとしている。
知能は拡大を続け、そして究極的には光速(越える方法があるならそれ以上)で宇宙に広がっていくと。
ここまで来るとさすがにスケールがでか過ぎるが、、、
ナノテクノロジーの危険性などにも触れているが、基本的に科学技術の進歩を疑わない未来図が描かれている。

以前に近い話題の『超人類へ! バイオとサイボーグ技術がひらく衝撃の近未来社会』という本を読んでいたこともあり、こうした部分はスムーズに受け入れることができた。
(超人類のほうが後に書かれた本なので、おそらく影響を受けているのだろうが。)

そして気になった細部としては・・・全体として正しいにしても、そんなに進歩は早いのか?本当に途中で止まらないだろうか?ということが一点目。
まぁ、根拠があるわけではないので、これは指数関数的にではなく線形的に未来を捉えてしまっていると言われればそれまでだが。
さすがに技術の進歩にも限界があって鈍化してしまうんではないかなぁと感じてしまう。

次に、ナノテクノロジーは本当にそこまで万能なのか?というのが二点目。
ナノテクノロジーがあれば巨大な構造物も作り放題だし、環境汚染やエネルギー問題も全て解決!ぐらいのノリで語られているような気がするが、本当にそんなレベルで実用化できるのかと。
物理的な限界というのはあるわけで、ナノボットができる作業は限られてしまったりしないか?と。

三点目は、作者の方は主にGNRに詳しい方だと思うが、それ以外の分野は見通しが甘いのではないかと。
特に気になったのが、エネルギーについての話の中でチラッと出てくる核融合の部分。
超音波で核融合の話を肯定的に捉えてしまっている。
確かに疑似科学かどうかは決着が付いておらず、また別にそれを前提として話を進めているわけでもないが、他所の分野でもそういった甘い見通しがあるのではないかと考えてしまう。


とまあ、そういった部分もあるけど、本全体としては評価したい。
この辺の話は、日本ではいまだあまり話題になってなさそうなので、もっと広まってほしいと思う。
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Tag: 書籍

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